きのうはおちょぼさんに串カツ&ビールツアー?に行くという人たちをちょっぴりいいな~・・・と思いながら、愛労連女性協主催の『2012新春のつどい』に女性部の仲間と参加してきました。
オープニングステージは、愛知県立芸術大学声楽科の「オペラ工房」という3人組の女性コーラス。
「Top of the world」「カントリーロード」「春に」「朧月夜」と4曲歌った後、オペラの2重唱を2曲聴かせてくれました。
いったいどんな声帯してるんだろう・・・?と思うような高~い透き通った声がビンビンに響き渡ります・・・さすが、声楽科!! 「あんな声が出るといいな~・・」と思いつつ、声楽科と比べても仕方ないかぁ~・・・と、あきらめる
しばしの歓談の後は、静岡県伊豆市妙蔵寺住職の佐治妙心さんのよる講演。住職というと、お年寄りのお坊様をイメージしてしまうのですが、まだ24歳という若さの女性の住職さんということだけでも興味が湧きます。妙心さんは、僧侶のかたわら、自作の紙芝居を携え、手話やギターを弾きながら、平和の祈りと命の尊さを伝えていて、日本はもちろん、呼ばれれば世界中の国に出かけて紙芝居の読み語りをしているという紹介に、どんな方だろう・・?と興味津々でした。
住職姿の妙心さんはとっても小柄で、顔にはいつも満面の笑みをたたえ、頭をまるめていてもとてもかわいいお坊様。
広島平和記念公園の子どもの平和記念像「原爆の子の像」佐々木貞子さんのことを紙芝居『祈りの折り鶴』を書いたのは何と12歳の時で、その紙芝居を広島と長崎の平和公園で読みたいと両市長に手紙を書いて、ぜひ読んでくださいと言われて、その時から10年間読み続けたというのを聞いて、驚きました。
妙心さんは原爆の悲劇をを2度と繰り返さないために、『祈りの折り鶴』では佐々木貞子さんのことを書き、今日読み聞かせしてくださった『さくらの祈り』では、長崎の原爆投下で命を失った林嘉代子さんのことを書き、3作目は『サンゴの祈り』という紙芝居を書いたそうです。
今日のお話は紙芝居の読み聞かせも素晴らしく涙が出ましたが、なぜ妙心さんが紙芝居を書きだしたのかという、ご自身の辛い過去の話を聞かせてくださった時には本当に心打たれました。
原爆の悲惨さを繰り返さない、戦争の悲惨さを繰り返さない・・・今の日本には戦争はないけれど、身近にはいじめという戦争がある。
妙心さんご自身は小学生の時にいじめをうけ、3年生の時に学校の校舎から身を投げようとして、その時に
広島の平和資料館で見た、佐々木貞子さんの折り鶴が浮かんできて、自殺することを思いとどまったそうです。それから妙心さんは「命の恩人」である貞子さんの紙芝居を作り、日本はもちろん、世界中に平和の祈りを伝えていっているのです。
講演の後、『さくらの祈り』(朗読CD付)と、妙心さんのこれまでの生き方を英語の副読本にしたもの(日本語訳もついています)『Peace Crane Kamisibai』(折り紙紙芝居 サダコと尼僧マキ)を購入してきました。買った本にサインをしていただきながら、「私も長崎県出身で、原爆記念日の8月9日は登校日で、原爆投下時間にはサイレンが鳴って黙とうして、原爆許すまじを歌っていました。」「3・11の後、バンドでPrayfor祈りという歌を作って、いろんなところで歌ってきました」とお話ししました。
最後に「思いやり」という手話を教えてくださった妙心さん。「思いやり」の手話は、「心をあげる」という手話です。憎しみからは憎しみしか生まれない。「平和を祈る心は、国境、宗教・人種を超える。憎しみは悲しみを繰り返すだけ。お互いが認め合い、ゆるしあいの心をもてば、思いやりのある平和な世界が創れるだろう」という妙心さん。24歳とは思えない、僧侶の修行を積み、ご自身の辛い体験を乗り越えて培ってきた言葉に胸を打たれ、心洗われる思いでした。
『さくらの祈り』は学童で子ども達に読んであげようと思います。妙心さんのCDの方がいいかな・・・?
妙心さんは紙芝居で平和の祈りを世界中に伝えていく。私たちは歌で平和の祈りを世界中に伝えていけたら・・・と思いました。
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